女性のかなりの割合の人が半身浴を試したことがあるはず。
でも半身浴にはそこまでダイエットに効果がないことをご存知ですか?
美容効果の高いらしいとはいえm具体的にどのような効果があるのでしょうか?
今回はなんとなく半身浴をされている人向けに、得られる効果や気をつけるポイントを紹介していきます!
ダイエットに半身浴は効果的なのか
まず最初に結論から述べますが、半身浴にダイエット効果はありますが一時的なものです。
すぐに体重が落ちるといった即効性のあるものではありません。
全身の血行を促進して汗と一緒に老廃物を出す半身浴を続けていると、基礎代謝が上がって普段から老廃物がたまりにくい「痩せやすい身体」を手に入れることはできます。
実際に基礎代謝の消費カロリーが200キロカロリー増えるので、痩せやすくなります。
しかし「新版 温泉療法」によると、その基礎代謝の向上が続くのは一時的なもの(6週間ほど)で、それ以降は代謝が低下していくので効果はなくなるとのことでした。
あくまで半身浴はダイエットメインではなく、健康・美容目的であると知っておきましょう!
半身浴の効果・効能とは
「半身浴」とは下半身だけ湯船に浸かる入浴法のことです。
「全身浴」と違い、ぬるま湯に長時間入ることで身体が芯から温まります。
上半身はお湯に浸かっていないため、心臓や肺への負担が少ないことも特徴です。
美容と健康に良いといわれている半身浴ですが、具体的にどのような効果があるのかみていきましょう。
美肌効果
半身浴はぬるめのお湯に浸かるので、じんわりと汗をかいて毛穴が開いていきます。
開いた毛穴から体内の老廃物や余分な皮脂が汗と一緒に流れ出るので、美肌効果が得られます。
デトックス効果
急に身体が温まるときに出る汗は、体温を下げるために出ているので老廃物はあまり排出されていません。
少しずつ身体を温めて質の良い発汗を促す半身浴は、リンパの流れが良くなって体内の老廃物や毒素を出すことができます。
むくみ改善効果も期待されます。
冷え性の改善
身体を芯から温めることで、全身の血行が良くなっていきます。
手足の先が冷えやすい末端冷え性や部分冷え性の改善にも効果的です。
疲労回復効果
熱いお湯は体力を奪って逆に疲れてしまう場合があります。
自律神経の交感神経が刺激されることで興奮状態になり、なかなか寝付けなくなることも。
しかしぬるめのお湯に長く浸かる半身浴は、副交感神経が刺激されてリラックス状態になり、
身体への負担も少なく疲れが取れやすくなります。
アトピー性皮膚炎の改善効果
アトピーの主な原因は、体内の冷えがで起こる表熱裏寒というものから引き起こされます。
上半身や表面は火照っていて熱いのに、身体の芯や下半身は冷えがちに。
身体を芯から温めて基礎代謝を高める半身浴は、アトピー体質の改善効果が見込めます。
また皮膚薬としてよく使用されるステロイドは毛穴に残って肌トラブルを引き起こす可能性があり、半身浴によって毛穴を開いて老廃物を出すと、肌も清潔に保てるので半身浴は効果的!
半身浴の正しい・おすすめの浸かり方
ここからは半身浴の効果をより高められるおすすめの方法をご紹介!
おすすめの半身浴の温度・環境設定
▼温度は38~40℃くらいが適温
熱すぎるとのぼせやすくなりますし、ぬるすぎると身体が冷えてしまいます。
体温より少し高い程度のお湯で、身体を芯から徐々に温めるようにしましょう。
▼お湯の量はみぞおちの辺りまで
半身浴は、心臓への負担が少ないお腹のみぞおちまで浸かるのがベストです。
それ以上だと全身浴に近い負担がかかります。
▼入浴時間は20~30分を目安に
発汗が始まるのが、お湯に浸かってから15~20分程度だとされています。
30分以上の長時間入浴は身体への負担がかかってくるため、汗をかき始めて10分程度で湯船から出るのがお勧めです。
▼半身浴は夜がおすすめ
ゆっくりと身体を温める半身浴は、副交感神経が刺激されて眠りにつきやすい状態になっていきます。
そのため、夜眠りにつく前の1~2時間前に半身浴をするのがお勧めです。
汗をかけない人にお勧めの方法
・水分補給
代謝を促し汗をかきやすくするために、入浴の30分前にコップ1杯分の水分補給をしましょう。
胃腸に負担をかけない常温の水か白湯がお勧めです。
・かけ湯をする
身体が冷えている状態だと温まりにくくなります。
湯船に入る前に、足先からみぞおちまでかけ湯をして温めましょう。
このとき、上半身を濡らさないように注意してください。
・バスグッズ
発汗効果の高い入浴剤やバスソルトを使うと、汗をかきにくい人でも発汗しやすくなります。
「ミネラルバスパウダー」というタイプの入浴剤には、雪塩や海藻エキスなど血行を促す成分が入っており発汗作用の効果があるのでおすすめ!
半身浴中の冷え対策
半身浴は上半身がお湯に浸からないため、上半身が冷えたり寒くならないように対策をしておきましょう!
・上半身に乾いたタオルをかける
乾いたタオルを肩にかけて上半身が冷えないようにしましょう。
お湯で温めたタオルは時間が経つと冷えて、かえって身体を冷やすことになります。
お湯に浸かっていない上半身は濡らさないように注意!
・浴室を温める
室温が低いと上半身が冷えてしまいますし、お湯の温度が下がるのも早くなります。
浴室に暖房機能があれば室温を25度くらいまで温めておきましょう。
暖房がついていない場合は、熱めのお湯を張っておいて蓋をせずに湯気で浴室を温め、適温になった頃に入浴するのがお勧めです。
・お湯の温度を一定に保つ
長い時間浸かっているとお湯の温度はどうしても下がってしまいます。
そのまま浸かっていると身体が冷えてしまうので、保温・追い炊きや熱めのお湯を足すことでお湯の温度を一定にしましょう。
半身浴をするときの注意点
美容や健康に良い効果をもたらす半身浴ですが、気をつけないとかえって身体に良くないこともあります。
注意点をしっかり読んで、楽しく安全に半身浴しましょう!
・食後すぐの入浴はNG
食後は胃腸が消化のために活発に動いており、血液が胃腸に集まっています。そのタイミングに半身浴をすると血液が全身に循環してしまい、胃腸の働きが悪くなり消化不良を招くことがあります。
食後30分~1時間は空けてから半身浴をしましょう。
・水分補給の用意をする
入浴前に水分を取っていても、汗をかき始めると体中の水分が抜けていきます。
長めに入浴する場合は定期的に水分補給を行って、脱水症状を起こさないようにしましょう。
・30分以上の入浴は逆効果
全身の血行促進を促す半身浴は、長時間行うと身体への負担もかかってきます。
長くとも30分までに留めておいて無理をしないようにしましょう。
半身浴は継続することで身体の基礎代謝がしばらく向上します。
一度に長時間行うより、適度な時間での半身浴を週に2~3回行うのが効果的です。
・乾燥肌の場合は入浴時間を短くする
長時間汗をかくと保湿成分であるセラミドが溶け出してしまい、乾燥を悪化させてしまう可能性があります。
お風呂から出る時間は本格的な発汗効果が出る20分より少し前の、15分を目安にするのがお勧めです。
保湿効果の高い入浴剤を使うのもいいでしょう。
・薬の服用中や体調不良の場合はNG
薬を服薬しているときは血圧が乱れがちになります。
そのような状態で全身の血行が良くなる半身浴をすると、体調が悪化するので避けましょう。
体調が良くないときや熱があるときも半身浴は避けてください。
全身の血液を循環させる半身浴は身体への負担も少なからずあるため、体調が万全のときに行うようにしましょう。
・飲酒後の半身浴はNG
飲酒後はアルコールを分解するために肝臓に血液が集まります。
半身浴によって全身に血液が回ると、肝臓の働きを弱めるだけでなくアルコールが体中に回って悪酔いしてしまうこともあります。
またアルコールの利尿作用によって脱水しやすい状態なので、半身浴で汗をかくと脱水症状を引き起こす危険もあります。
・浴槽のふちに頭を乗せない
楽な姿勢をとろうと浴槽のふちに頭を乗せて入浴をする人もいます。
長時間その体勢でいると、肩から首にかけての血行が悪くなり肩凝りの原因にもなるため要注意。
短時間の入浴であれば問題ありませんが、半身浴のときは全身の血行を促進するためにも頭の位置はまっすぐにしておきましょう。