秋アロマで快適に過ごす。秋におすすめのオイルとアロマレシピ

秋におすすめのアロマオイル
武智花梨:アロマセラピスト

夏の暑さも過ぎ去って秋を満喫するはずだったのに、なんとなく気分が落ち込んだり疲れやすくて…と季節の変わり目にありがちな心身の不調に悩んでいる人が少なくありません。

初秋は酷暑の疲れが残り、冬を迎える晩秋は空気が乾燥し、風邪を引きやすくなる、実は体調が崩れやすい季節でもあるのです。

こんなときにこそ、アロマを取り入れてみませんか?

植物の香りは、心身に穏やかに働きかけてくれてくれます。

それでは、秋に悩ませる心身の不調と症状に適した香りをご紹介しましょう。

秋の気分の沈みに効果的なアロマとは

秋のアロマオイル
武智花梨:アロマセラピスト

9月にやってくる気分の沈みや倦怠感は、夏の暑さで乱れてしまった自律神経や水分不足が原因です。

「秋バテ」とも言われていますが、酷暑で疲れ切った心身が回復しないまま秋を迎えると、このような不調を招いてしまいます。

まずは、疲弊している自律神経を整えることから始めましょう。

自律神経を整えるのに効果的なアロマオイル

お勧めの精油(エッセンシャルオイル)は、ラベンダーです。
ラベンダーは、自律神経を整え、心を落ち着かせ、不眠や胃腸の不調を改善する働きを持っています。
ディヒューザーやアロマポットを用いてラベンダーの香りをお部屋に拡散してみましょう。
緊張がほぐれ、とても気分が落ち着きます。

※香りは強すぎると逆効果です。ほんのりと香る程度にしましょう。
お風呂に入るときには、ぬるめのお湯(37~38℃)にラベンダー精油を3滴ほど落として撹拌します。
温浴効果も加わり、心身の緊張が緩み、蓄積している疲労が和らぎます。

気分の落ち込みや、季節の切り替わりに効果的なアロマオイル

10月~11月にかけてやってくる気分の落ち込みや倦怠感、疲れやすさは、季節性の不調(季節性感情障害)かもしれません。
この原因は、日照時間の減少です。
私たちの身体は、日光を浴びると「セロトニン」という脳内物質が分泌されます。
セロトニンには、精神を安定させ安心感を与えるなど脳を活発にする働きがあります。
ところが、秋になって日照時間が短くなると、セロトニンの分泌が減少するため、気分が落ち込んだり、集中力が減退したり、疲れやすくなるのです。

季節性の不調には、オレンジやグレープフルーツ、ベルガモットなどの精油がお勧めです。
柑橘系の精油は、心を前向きにし、リフレッシュに導く働きを持っています。
積極的に芳香浴を楽しんでください。

※グレープフルーツやベルガモットは、入浴時に用いるとピリピリと皮膚刺激を感じることがあるので、芳香浴で香りを取り入れましょう。

元気がでるアロマオイル【ベチバー】

そして、秋バテにも季節性の不調にも外せないのが「ベチバー」です。
土を連想させるような独特の香りを持つベチバーは、「地に足をつける」グラウディングの精油と言われています。
「静寂の精油」という別名を持つほど、強い鎮静力を持っています。

ベチバーの香りは、心を癒し、やる気を引き立て、心身に元気を与えてくれます。
また、ベチバーには血行を促し筋の緊張をときほぐす働きがあるので、入浴時に用いると究極のリラクゼーションが味わえます。

ベチバー精油を用いたトリートメントもお勧めです。
土の香りだけでは…という方は、ベチバー精油と相性のよいイランイラン精油をブレンドしてみてください。
ただ、ベチバーを用いたトリートメントは、施術後、身体がだるくなることがあるので、休日や寝る前におこなってください。
トリートメントをおこなった夜は、ぐっすりと眠れ、快適な朝を迎えることができるでしょう。

※トリートメントに用いるときは、植物油で希釈してください。例えば、植物油20mlならエッセンシャルオイルは4滴です。イランイランをブレンドするときには、ベチバー2滴、イランイラン2滴 又はベチバー1滴、イランイラン3滴。好みの香りになるようブレンドしてください。
※ベチバーはイネ科の植物ですからイネ科にアレルギーを持つ人や妊娠中、授乳中の人は避けましょう。
このように、植物の香りは、バランスの崩れた心身を穏やかに立ち直らせてくれます。
季節感を楽しみながら、アロマの力を借りて心身のメンテナンスをおこないましょう。

秋の雰囲気にぴったりのアロマ情報

アロマ 秋
武智花梨:アロマセラピスト

最後に先程取り上げた精油も含めて、秋に取り入れていただきたい香りをご紹介いたします。

しんみりした気持ちを持ち直すアロマオイル

秋の夜長、どこからか聞こえてくる虫の声に癒されながらも、何となく物悲しくなったりしませんか?
そのようなときには、ベルガモットやベチバー、シダーウッド、サイプレス、フランキンセンスがお勧めです。
これらの香りをお部屋に拡散すると、穏やかに心がほぐれ、前向きな気持ちに導いてくれます。
また、ベルガモットやベチバー、サイプレス、フランキンセンスの香りは免疫力をアップ(免疫賦活作用)、シダーウッドは強壮作用を持っていますから、心だけでなく、身体も強くなるので、寒い冬を迎える前に元気なからだづくりをしておきましょう。

食欲をコントロールするアロマオイル

秋に食欲旺盛になる方には、ベルガモットの香りがお勧めです。
香りを嗅ぐことで、食欲のバランスが調整され、消化が促されます。

血行促進するアロマオイル

秋も深まり、朝夕の冷え込みで「冷え」を感じておられる方、冷えは血行不良が原因です。
バスタブにぬるめのお湯(37~38℃)を張り、スイートマージョラム精油を3滴落として撹拌し、ゆっくりと入浴すると、血行が促され、冷えが緩和します
ヒノキ精油も血行促進に優れているのでお勧めです。
ヒノキ風呂に入ったような感覚で、とてもリラックスができ、倦怠感や疲れが和らぎます。

喉の乾燥対策にはこのアロマオイル

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呼吸器系の不調には、吸入が適しています。
寒くなるにつれ、空気が乾燥すると喉の粘膜も乾燥するので、呼吸器系のトラブルが起こりやすくなります。
そのようなときには、マグカップに熱いお湯を入れ、そこにフランキンス精油を1滴落とし、立ち上る湯気を吸いこみましょう
間もなく流行し始めるインフルエンザ予防には、ユーカリラディアータを用いて吸入をします。
この香りは、ネガティブな気持ちをポジティブに導いてくれるので、喉のケアと同時に、リフレッシュできます。
※精油は粘膜を刺激するので、目を瞑っておこない、短時間で切り上げましょう。

武智花梨:アロマセラピスト

秋に相応しいアロマセラピーはいかがでしたか?

精油は、心身に作用するだけではありません。

空気を浄化したり、殺菌や抗ウイルスに働いたりするので、不調をきたしやすい秋の季節には、お部屋に香りを拡散し、快適な空間でお過ごしください。

この記事を書いた人

武智花梨:アロマセラピスト

アロマティックラボラトリーを開校して15年目を迎えます。
アロマ関連認定資格問題集を執筆しています。
現在スタイルにあった「香りの空間」や「香り遊び」を手掛けています。