いつの間にかずれていて健康被害が出てしまうのが骨盤のずれ。
脚を組んだり、体重のかけ方が左右アンバランス、うつぶせ寝、出産後であるなど、日常の何気ない動作などが骨盤を歪ませる原因となっています。
骨盤のずれは、腰痛・肩こり・むくみ・冷え性・便秘など様々な症状を引き起こしていまいます。
タイプ別に治し方が変わりますので、ご自身の骨盤のゆがみがどのタイプかをチェックし改善方法をお伝えしていきます!
骨盤がずれているってどんな状態?
骨盤は体の中心に位置しており、上の図のように仙骨を中心として寛骨(腸骨・恥骨・座骨からなる)が仙腸関節でちょうつがいのようにつながっています。
仙骨と寛骨が左右対称に緩むやゆがみがなく、つながった状態が正常な状態です。
これに対し、仙腸関節が開いたり緩んだりすることにより、ずれが生じると骨盤が歪んだ異常な状態となります。
骨盤は腹部の腸腰筋と太ももの筋肉、お尻の筋肉と股関節を回旋する筋肉など複数の筋肉とつながっています。
運動不足による筋肉の不足や筋力の低下や、姿勢のゆがみなどで筋肉のバランスが崩れると、仙腸関節のずれを大きくさせ骨盤を歪ませる原因にもなります。
骨盤のずれ・歪みの種類は4つ
骨盤のゆがみには上図のように、大きく分けて4つのタイプがあります。
その種類と原因は以下のようになります。
前傾・後継タイプ
骨盤が前に倒れすぎている前傾タイプはいわゆる反り腰と言われるものです。
ヒールを履く、長時間のデスクワークのための前傾姿勢の人に多くなりやすい状態です。
後継タイプは猫背の姿勢の人で、主に下半身の後ろ側、お尻やハムストリングスなどの筋肉やお腹の腸腰筋などの柔軟性や筋力の低下によって起こります。
開きタイプ
出産の際に赤ちゃんが出てきやすいように骨盤が開きます。このとき恥骨の靭帯が緩んだ状態になりますが、緩んだ状態のままだと骨盤が閉じないためこの状態になります。
また、あぐらをかく癖のある人もこの状態になりやすくなります。
左右の傾きタイプ
脚を片側だけで組む、同じ方向の横座りをする、荷物をいつも同じ側で持つなどのクセがある人はこの状態になりやすいです。
捻じれタイプ
傾きタイプの人が原因となる習慣を長く続けてしまうと傾きが大きくなり捻じれてしまう状態です。
ズレや歪みタイプ別のチェック方法
骨盤のずれやゆがみは先ほど紹介したように4つのタイプがあります。
改善方法もタイプ別に異なるために、先ずはあなたがどのタイプか知る必要があります。
前傾・後継タイプ
壁に頭とお尻とかかとの三点をつけて立ちます。
壁と腰の間の隙間に手を入れたとき
・手指を軽く曲げた猫の手が入る・・・正常
・こぶしが入る・・・・・・・・・・・前傾
・手のひらより狭い・・・・・・・・・後継
開きタイプ
床などに仰向けに寝て、力を抜き、両端を伸ばします。
足先が自然にかかとを中心に左右に開きます。
このときの開いた角度
・80~90度・・・・・・正常な骨盤
・それ以上に開く・・・骨盤が開いた状態
・それ以下の場合・・・骨盤が閉じた状態
左右の傾きタイプ
・自分で判断する場合
下図のように足裏をつけて、ヨガの合せきのポーズをします(膝が床にペタンとつかなくてもOK)この時にどちらかの膝が極端に浮いてしまう場合は傾きタイプと言えます。
・ほかの人に見てもらう場合
床などにうつぶせに寝て、力を抜いて足を伸ばします。
このときに左右の足の長さが違う場合、骨盤が傾いてずれている可能性があります。
捻じれタイプ
両足を肩幅に開いて立ち、胸の前で手を交差させます。左右にからだをひねったときにどちらかの方向がひねりにくいと感じた場合骨盤がねじれている可能性があります。
骨盤のズレを改善するためのタイプ別ストレッチ法
前述の方法であなたの骨盤のずれがどのタイプか分かったかと思います。
改善するためのストレッチの方法がタイプによって異なるので、チェックが終わったら自分のタイプにあったストレッチを試してみましょう!
※骨盤の前傾と後傾ではストレッチの方法が異なるので気を付けましょう。
骨盤前傾に効くストレッチ
「腸腰筋ストレッチ」
① 脚を大きく開き、前の脚は直角に曲げ、後ろの脚は真っすぐに後ろの引きつま先立ちになります。
② 前の脚の膝に両手を乗せ、目線は前、上体をまっすぐに起こします。
③ 伸ばした脚の腿の付け根の部分、上図の斜線の部分が腸腰筋です。息を吐きながら伸びているのを意識します。
④ 左右を変えて行います。
「大腿直筋のストレッチ」
① 足首を持ってお尻まで持ち上げます。ふらふらする場合は壁に足首を持たない方の手をつきます。
② 太ももの前側が伸びているのを息を吐きながら感じます
③ 左右を変えて行います。
骨盤後継に効くストレッチ
「ハムストリングスのストレッチ」
① 床に脚を伸ばして座ります。
② 息を吐きながら両手で足先を触るようします。
③ 膝が曲がらないように注意して腿裏が伸びるのを意識して行います。
「腹直筋のストレッチ」
① 床にうつぶせに寝ます
② 両手で体を持ち上げて上体を起こします。
③ 骨盤が床から離れないよう注意して腹部前面が伸びるのを意識します。
「大殿筋のストレッチ」
① 椅子に座り片方の脚をもう片方の腿にのせます。
② 乗せた脚の足首と膝を押さえて体を前に倒します。
③ 息を吐きながらお尻の筋肉が伸びるのを意識します。
「腹斜筋のストレッチ」
① 肩幅に脚を開いて立つか、床に脚を開いて正座します。
② 両手を頭の上で組み上体と腕を引き上げます。
③ わき腹が伸びるのを意識しながら左右に倒します。
骨盤の開きタイプに効くストレッチ
「ねじりのポーズ」
① 床に座り脚を伸ばします。
② 右ひざを曲げて左太ももの外に置きます。
③ 伸ばした左足を曲げて右のお尻の横に置きます。
④ 上体がまっすぐに保ち、左ひじで右ひざを押しながら右肩から後ろを見るようにねじります。
⑤ 30~1分キープして息を吐きながらひねりを解きます。
⑥ 左右を逆にして行います。
「三日月のポーズ」
① 両脚を揃えて立ちます
② 両腕を上に上げて手の平を合わせます
③ 腰から下は動かさず上半身だけ右に倒します。
④ これ以上倒せないというところまで倒したら静止して30秒キープ
⑤ ゆっくり戻して反対側も同じように行います。
骨盤の左右の傾きタイプに効くストレッチ
「ひざを左右に倒す」
① あお向けて寝て、両手を横に開いて伸ばします。
② 股関節と膝を90度に曲げたら、ゆっくりと右側に倒します。
③ 床ぎりぎりまで曲げたら元に戻り左側に倒します。
④ 左右10回を1セットとして2セット行います。
「サイド・リーチ」
① 椅子に深く座り、脚を白湯に大きく開きます。
② 両手は頭の後ろに組み、右わき腹を縮めるように状態を右に倒します。
③ お尻が浮かないように注意して10秒静止
④ 左右で1回を1セットとして4セット行います。
骨盤の捻じれタイプに効くストレッチ
「ひざの抱え込み」
① 仰向けに寝て、片方のひざを両手で抱えます。
② 腰を浮かさないようにしてひざを胸に引き寄せます。
③ 10秒静止したら左右を変えて行います。
④ 左右1回を1セットで3セット行います。
「ななめ前方への前屈」
① 脚を肩幅に開き立つ
② 左足を一歩前に出し、両手でそのつま先を持つように前屈する。
③ 両膝を曲げないように意識して10秒静止
④ 左右を変えて行います。
⑤ 左右を1セットとして3セット行います。
いかがでしたでしょうか?
日常のささいなことで歪んでしまう骨盤は、様々な症状を引き起こします。
しかしその症状もご自身の骨盤のゆがみのタイプを知れば、自身で改善できることを紹介してきました。
ご家庭でできるストレッチの方法ばかりです。是非改善に導いてください。