皆さんは「交互浴」をしたことはありますか?
「温冷交互浴」は「温冷浴」や「温冷交代浴」とも呼ばれ、元々ヨーロッパで温泉療法の一つとして行われてきたものです。
近年は疲労回復や筋肉痛の緩和ができることが研究結果で分かってきました。
「温冷交互浴」は、サウナと水風呂で行うのがスタンダードですが、実は自宅の浴槽でも気軽に行うことができるんです!
今回は、そんな「温冷交互浴」についてご紹介します。
交互浴・温冷交互浴とは?
温冷交互浴とは、サウナや温泉などで体を温めた後水風呂で体を冷やすことを数回繰り返す入浴法です。
銭湯検定公式テキストでは、このように紹介されています。
「最初に体の汚れを落とすために全身を洗います。その後40度のお湯に3分間肩まで浸かります。その後湯船から出て、30℃くらいのぬるま湯をシャワーで手の先、足の先に30秒ほどかけます。これを3回繰り返し、最後はお湯に浸かって上がります」
銭湯検定公式テキスト より
まとめ
・冷え性改善の人
冷水で終わらせる
・血行促進で疲れを取りたい人
温浴で終わらせる
「温冷交互浴」をする目的とご自身の体に合わせて、良い方を選んでみてください。
自宅でする交互浴のやり方
では実際に自宅のお風呂で「交互浴」をする方法をまとめていきます!
- 40度のお湯で3~5分全身浴をする。
- 湯船から上がる。
- 冷めたいと感じる温度の水で、足→腰→腕→背中→首の順に冷やし寒冷刺激する
- ゆっくりと湯船に入る。
これを1セットとして、5セットほど繰り返しましょう。
今まで湯船に入る習慣がなかった人は、3セットくらいからスタートしても良いでしょう。
交互浴のポイント
湯船から出入りする時は体に負担をかけないようにゆっくりと上がり、入りましょう。
寒冷刺激をする時も水が冷たいと感じたら、30度くらいのぬるま湯をかける程度でも大丈夫です。
最後は湯船から上がったら、体が冷えない程度にシャワーで汗を流して出ます。
水分補給も忘れないようにしてください。
温浴と10度くらいの差があれば、生理学的には十分に交感神経への刺激になるのです。
無理をせずに自分が心地いいと感じる程度の冷たさにしましょう。
温度の変化が苦手な人は足だけぬるま湯をかけるだけでも十分です。
本来は、1分間温浴をして30秒寒冷刺激をするスパンでご紹介されることが多い温冷交互浴ですが、入浴の際にその感覚で行うとかなり慌ただしくなり逆に疲れてしまいます。
ゆっくりと入浴を楽しむためにも、3~5分の全身温浴をオススメします。
最後は温かいので終わる?冷たいので終わる?
基本的には「温」で始まり「温」で終わるのが、血行促進には効果的です。
冷水を浴びると、当たり前ですが皮膚温度が急激に下がります。
体温を回復するまでに時間がかかりますし、血管収縮してしまいます。
ですが「冷」で終わる方が「毛穴が閉まり、体内に熱が閉じ込められてポカポカする」と感じる人もいます。
これは、体の体温を一定に保とうという恒常性機能によるものです。
サウナ式の場合は汗をかいたままではなく、最後シャワーでサッパリと汗を洗い流して終わりたいですよね。
そのような場合、最後は「体が冷えない程度」の温度のシャワーで終わらせるようにするのがベストだと言えます。
温冷交互浴をするメリット・効果
①疲労回復
体を温めることで血行促進され末梢血管が開き、疲労物質や老廃物を体外に排出しやすくしてくれます。
温冷交互浴をすることで、血管が拡張と収縮を繰り返しポンプのように働きます。
血液やリンパなど体の巡りが良くなることで、疲労物質をスムーズに取り除くことができ、翌日まで疲れを引きずらない体になるでしょう。
②ダイエット効果
血行が良くなると基礎代謝が上がり、何もしていなくても消費するカロリーが増えます。
つまり「交互浴」はやせやすい体を作り出しダイエットに貢献してくれるのです。
また、冷たいシャワーで体を冷やすことにより褐色脂肪細胞の活性化を促します。
褐色脂肪細胞は、燃焼して放熱する作用があります。
これは筋肉同様に脂肪燃焼を促進してくれるものなので、年齢と共に減少し続ける褐色脂肪細胞を活性化させ、ダイエットにも最適な入浴方法なのです。
③自律神経を整える
自律神経の改善も期待されます。
自律神経のバランスが崩れている人は、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできなくなっている状態です。
温かいお風呂に入るとリラックスして副交感優位になります。
またシャワーで冷たいと感じると交感神経優位になります。
温冷交互浴をすることで自律神経の切り替えを促すことができ、自律神経を整えることができるのです。
自律神経を整えることによって、寝つきが良くなりぐっすりと眠れるようにもなります。
④冷え性改善
交互浴は通常の入浴方法よりも血行促進してくれますので、血流が良くなり冷え性の改善にもつながります。
冷え性の人はせっかくお風呂に入って温まっても、開いた毛穴から熱を放出して「湯冷め」をしてしまう場合が多いのです。
「温冷交互浴」の最後に「冷たいシャワー」を浴びることで毛穴を引き締め、湯冷めせずに体をポカポカの状態にしておくことができます。
一時的に肌表面の温度は下がりますが、体内が温まっているのでまた自然と身体が温まってきます。
⑤ストレスに強くなり免疫力アップ
温冷の刺激により、抗ストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリンが出ます。
ストレスへの抵抗力を高め、意欲的になり、やる気を起こさせてくれます。
ストレスに強くなることにより、免疫力の強化へとつながります。
オーストラリア国立スポーツ研究所によると、「交互浴」をすることでけがの予防や筋肉の回復サポートをしてくれる働きがあることが分かり、「スポーツのパフォーマンスを向上」させてくれる働きがあることも分かっています。
交互浴お役立ちサウナグッズ
自宅の浴室でサウナ状態に近づけ「温冷交互浴」を効率的に行えるグッズのご紹介をします。
①簡易サウナ サウナボックス
浴槽のに置ける入り込むタイプのサウナです。
15分で、温度は10度くらい上がり湿度も30%くらい上がります。
これさえあれば自宅でサウナを楽しめます。
使用後はコンパクトに畳めるのが嬉しいですね。
②サウナ傘
メディアでもよく見る「サウナ傘」。
開いて浴槽に乗せるだけでドーム型のスチームサウナになります。
ビニールなので視界がクリアなのが良いですね。
収納時は傘状態なのでコンパクトになり、こちらも収納場所にも困りません。
コスパと取り回しをお求めの方におすすめ!
③着るサウナ
こちらは、半身浴の時でも上半身の冷えをガードしてくれるポンチョ型のサウナです。
少ないお湯でも上半身まで温められるのでオススメです。
直接着用すると汗でべたつくので、中に一枚タオルを巻いてから着用すると清潔に手軽に使えますよ!
おわりに
今回は温冷交互浴の自宅でのやり方やお役立ちアイテムをご紹介してきました。
交互浴は自宅で簡単にできるのですが、サウナ同様に熱いお湯の中に頑張って長居することは禁物です!
サウナや入浴はそれだけでも、体に負担がかかります。
また体に疾患があったり体調が悪い日・飲酒をした日などは控えて、絶対に無理しないようにしましょう。
毎日ではなくて疲れた日にするだけでも大丈夫。
自分の体調に合わせて時間と温度を調節して温冷交互浴で疲れをとってみてくださいね。