日光は鬱を吹き飛ばす!太陽光を浴びるメリットで健康に

日光
zumy 健康系資格者

日本人女性の中では美白がブームになり紫外線が「悪」という流れが起こっている一方で、最近は日光を遮断することによる「骨粗しょう症」など骨が弱くなるという事例が増えてきています。

また、太陽の光は心の健康を保つためにもとても大切です。

健康的な心身を保つためには、一体どのくらいの日光が必要なのでしょうか。

今回は、そんな日光と健康の関係についてご紹介します。

日光を浴びると体が健康に

日光を浴びると健康に

実際に日光を浴びた時、体にどのような変化がでてくるのでしょうか。

日光を浴びると、体の中でビタミンDが作られます。
ビタミンDは、体内でカルシウムの吸収を促して歯を含む骨を丈夫にしたり、骨の成長に役立つ大切なビタミンです。
それ以外にも、血中カルシウムの濃度を一定にする働きにより、神経伝達や筋肉収縮の働きを正常にします。

ビタミンDは食品からも摂取することができますが、現在は慢性的に不足している状態だという報告も厚生労働省よりされています。
食品だけに頼らず、日光を浴びて必要なビタミンDを生成していきたいですね

日光を浴びると心も健康になる

また、日光を浴びると心の健康にもつながり鬱に効果的とも言われています。
これは、日中に太陽の光を浴び、活発に動くことで「セロトニン」という幸せホルモンの分泌が活発になるためです。

「セロトニン」が正常な量分泌されると、目覚めが良くなり心身ともに活力がみなぎる状態になります
太陽を浴びると同時に昼間しっかりと活動し、更にセロトニンの合成に必要な「トリプトファン」や「ビタミンB6」を摂取することで十分な量の分泌につながります。
「トリプトファン」は、肉・魚・乳製品・豆類に多く含まれています。
「ビタミンB6」は鶏肉・サツマイモ・カリフラワーに多く含まれています。
そして昼間に分泌した「セロトニン」を原料に、「メラトニン」という上質な睡眠に導いてくれるホルモンへと変わります。

日光を浴びる時間はどのくらいが良いの?

zumy 健康系資格者

日光が心身の健康のために大切なのはお分かりいただけたと思いますが、浴びすぎると紫外線による肌ダメージが気になりますよね。

日光を浴びる時間や程度はどのくらいが良いのでしょうか。
実は日光を何回も浴びる必要は無く、1日1回週3日程度で十分です。
推奨されている時間は、夏場の日向で15分程度・夏場の木陰(日陰)・曇りの日で30分程度です。
冬場は、1時間程度日光の光を浴びられると良いでしょう。

(WHOによると、1日5~15分の日照を1日2回程度でも同等の生成が得られると発表されています)

また、全身日光を浴びる必要はなく、ビタミンD生成のためには「手の甲」や「両手両足」「顔」など一部分で十分です。
※データは、環境省HP・日本ビタミン学会HP・骨粗しょう症財団HPより

日光を浴びすぎない注意点と対策

日焼け対策

前述のとおり、ビタミンD生成のためには体の一部分だけ日光に当たっていれば十分です。
夏場の日中に水着などで長時間日光浴をしていたら、それこそ紫外線の浴びすぎで皮膚はかなりのダメージを負ってしまうでしょう。
また、熱中症や日射病にもなりかねません。

ですので、紫外線が強くなる春先~夏場に日光を浴びるときは帽子や日傘など基本的な対策をして、手先足先や腕や脚を日光に当てるイメージでいましょう。
日焼け止めクリームも紫外線予防には、とても効果的です。
逆に紫外線に当てたい時には塗らないように気を付けましょう。
日焼けが気になる方は、手のひら日光浴がオススメです。

また、熱中症を防ぐために水分補給は欠かさないようにしましょう。
夏場は、昼間の日光を避けるために、朝日や夕日を浴びるなど時間帯を工夫することも大切です。

日光を浴びずに引きこもっているデメリット

日光を浴びずにいると、ビタミンDが体内で作られずカルシウム吸収率が下がります。
その結果、自身の骨へカルシウムが沈着しなくなり「骨粗しょう症」になりやすくなります
それ以外にも、ビタミンD不足により筋肉痛や筋力の低下・骨の痛みが起きることもあり、高血圧・ガン・末梢動脈疾患・自己免疫疾患などに罹患する可能性も高くなります。

また、妊婦さんがビタミンD不足になってしまうと、お腹の胎児にも影響してしまいます。
胎児の出生時の体重減少や、くる病(乳幼児の骨格異常)を発生する可能性が高くなるのです。
このようにビタミンD不足では、身体の骨などに影響があります。
それ以外にも心の健康にも影響があります。

太陽光を浴びないと鬱になりやすくなる

それが、鬱です。
「冬季うつ病」と言い、日本では秋の終わりから春のはじめにかけて鬱状態がみられるのです。
気分の落ち込みや、疲労感に加えて、過食や眠気なども引き起こします。
冬の日照時間が減り、寒さのために屋内で過ごすことの多い地域で起こりやすいです。
これの原因は、日光を浴びる機会が少なくなることで「セロトニン」の分泌不足によるものです。
できるだけ毎日生活リズムを整え、朝日が出ている日は積極的に浴びましょう。
また、「トリプトファン」や「ビタミンB6」を積極的に摂ると良いでしょう。

窓越しとかの間接的な日光でも良いの?

窓越しの太陽光

ビタミンDを生成するには、UV-B波です。
ですが、このUV-B波は地上に届く前にオゾン層でかなりカットされています。
更に、現代の家屋や車に使われているガラスはほとんどが紫外線カット機能を持っています。
なので、窓越しでの日光浴はビタミンDを作るためには効果がないと言ってもいいでしょう。

ですが網戸越しであれば効果が期待できるので、空気を入れ替えながら網戸越しで室内日光浴は可能です。
特に、寝たきりの方や家の外に出られない方は、この窓際の網戸日光浴がオススメです。
ベランダやお庭に出られるのであれば、晴れた日は直接日を浴びるのが良いですね。

地面の反射でも紫外線はある

また、地面からの反射紫外線も間接的な紫外線ですね。
紫外線の反射率は、草むらや土では1~2%・アスファルトでは5~10%程度・水面10~20%ですが、雪面だと80%ということが分かっています。
冬場どうしてもという方は雪の照り返しでも効果はありそうですが、季節柄の紫外線量を考えると、照り返しによるビタミンD生成は時間がかかることが分かります。

zumy 健康系資格者

敬遠されがちな日光ですが、人間の心身の健康にはとても深く結びついています。

紫外線が気になる方は、朝日を浴びるだけでも1日のはつらつ度が変わってくるのでぜひ朝日を浴びて健康的に過ごしましょう。

またどうしても梅雨時や冬場雪が続く季節だと鬱々としがちですが、そのような時は積極的に「トリプトファン」や「ビタミンB6」を含む食材を摂取し、サプリメントなどで「ビタミンD」を摂取して乗り切っていきましょう。

この記事を書いた人

zumy

医薬品登録販売者と、生活リズムアドバイザー、健康リズムカウンセラーの資格を持つ。
自身の10キロのダイエット経験から健康の大切さを実感。
食事と運動と睡眠で「心と体の自己免疫」を高める方法を実践中。